楽しみながら基準に準拠し、迅速な収益計算を実現した BT 社

BT 社では Anaplan を利用して IFRS 第 15 号基準に準拠しつつ 3,200 万件の顧客からの収益を計算

3,200 万件の顧客を擁する英国最大のモバイル通信事業者 BT Group 社は、会計基準「IFRS 第 15 号」に準拠した収益報告を効率よく行う手段を必要としていました。同社は拡張性の高い財務報告プラットフォームとして Anaplan を使用することで、楽しみながら、処理時間を大幅に短縮し、分析に使用するデータの保持容量を拡大できました。

Anaplan のおかげで効率化が実現し、以前は得られなかった数値を利用できるようになりました。
James Mash 氏, 会計および財務コントロール マネージャー

93%

毎月の収益計算にかかる時間を 93% 短縮

1人

毎月の収益計算を1人で 1 時間以内に完了

3000万

分析に利用可能なデータの行数 (現在も増加中)


2018 年 1 月 1 日の IFRS 第 15 号の発効に伴い、巨大な通信事業者 BT Group 社の収益報告は根本から変わりました。この新しい会計基準によって、顧客との契約から生じる収益の会計処理方法が改訂されましたが、英国のモバイル通信事業者の中で最大の 3,200 万モバイル ユーザーを擁する BT 社の契約数は膨大な数に上ります。

「当社の財務システムで、これに対応できるものはありませんでした」と BT 社の会計および財務コントロール マネージャーの James Mash 氏は回想します。Mash 氏のチームは、スプレッドシートを使用して新基準に従った収益計算を試みたものの、この月次処理に 4 人の会計士がそれぞれ 4 ~ 6 時間を費やすことになりました。BT 社では月末の翌朝に決算発表を予定していましたが、Mash 氏はこの期限を守ることができませんでした。

「壊れやすいマクロ ベースの扱いにくいスプレッドシートを 10 ファイルほど使用するのではなく、オールインワンのソリューションが必要でした」と Mash 氏は振り返ります。同氏は BT 社の「Making Finance Brilliant」財務革新プログラムのメンバーから、Anaplan を試すことをすすめられました。

Mash 氏は同僚と IFRS 第 15 号に準じた会計報告ソリューションを 16 週間で作成しました。「あれだけの期間で有用なソリューションを構築できるのは、IT プロジェクトが 2、3 年がかりになることのある BT 社のような企業にとって極めて貴重です」と Mash 氏は述べています。

Anaplan ソリューションはそれ以前のソリューションと比べて、スピードと信頼性が格段に高まりました。現在では、一人の会計士が 1 時間弱で毎月の収益計算を行えるようになり、93% 以上も時間が短縮されました。

メリットはスピード以外にもあります。新しいソリューションは Sarbanes-Oxley に準じた監査が可能なほか、BT 社の大量の POS データを容易に処理できます。以前のシステムを使い続けた場合、毎月 80 万行ほどのデータを 25 万行に削減する必要があり、多くの詳細が失われます。Anaplan ソリューションでは、パフォーマンスの問題なしに (現在も増え続けている) 3,000 万行以上のデータを保持できます。「Anaplan のおかげで効率化が実現し、以前は得られなかった数値を利用できるようになりました」と Mash 氏は述べています。

Mash 氏が認めるように IFRS 第 15 号に準じた収益計算は Anaplan のユースケースとしては異質ですが、これは Anaplan プラットフォームの柔軟性の高さを示しています。「Anaplan は、大量のデータを処理できる巨大なモジュール式計算機のようなものです。私がこれまでに使用していた他のツールでは埋めることのできないギャップを埋めています」と同氏は話しています。

しかも、Anaplan の操作には楽しみがあります。「Anaplan は、モデル ビルダーでありデータ アナリストでもある私にとって、楽しく使えます」と Mash 氏は話します。Mash 氏の熱意は BT 社全体に波及し、コール センター計画、営業費計画、フォーキャスト、光回線ブロードバンド事業の担当チームがこぞって Anaplan を使用しており、計画を連携してさらに価値を高める方法を模索しています。

BT 社、会計および財務コントロール マネージャー、James Mash 氏: 数年前に IFRS 第 15 号と呼ばれる新しい会計報告基準が発効されると、収益の処理方法は一変しました。当社のシステムで、これに対応できるものはありませんでした。

当初は、スプレッドシートを用いて新基準に準じた収益計算を試みましたが、この方法では、必要な数値を算出するために 4 人の正社員がそれぞれ 1 日 4 ~ 6 時間を費やすことになりました。実に大変な作業でした。データの取得から出力の作成までに対応できるオールインワンのソリューションが必要でした。

Anaplan を導入した現在では、一人の会計士が 1 時間弱で毎月の収益計算を行えるようになりました。

現時点で、Anaplan は我々の望みを実現できる唯一のツールです。スプレッドシートを使った当初の方法では、データの履歴を維持することができず、多くの詳細が失われていました。Anaplan ソリューションでは、現在 3,000 万行以上のデータを保持しており、その数は増え続けています。

モデルの計画から始めて、実用化できるソリューションを約 16 週間で作成しました。プロジェクトのライフサイクルが 2 ~ 3 年がかりになることのある BT 社のような企業にとって、16 週間でソリューションを構築できるのは極めて貴重です。

個人的な話をすると、私は Anaplan の操作を楽しんでいます。モデル ビルダーでありデータ アナリストでもある私にとって Anaplan は実に楽しいツールで、サイズの大きなデータを扱うときは特に楽しく使えます。Anaplan のおかげで、効率化が実現し、以前は得られなかった数値を利用できるようになりました。